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ピッカピカ施設 3

昭和の面影を感じさせるレトロな喫茶店に入り、みんなでケーキセットを注文する。
みんな、今見学してきた施設の清潔さ、よく考えられた構造に魅せられていた。

「やっぱり新築は良いわねぇ。安全面も考慮されているし安心ね。」
「工房も広々していて働きやすそう。娘にあの工房でパンを焼かせたいわぁ。」
「うん、うちも!」
さっそく盛り上がっているのは、お料理大好きなA子ちゃん、C子ちゃんのママ。

次男はパンを焼くには無理かもしれないが、カフェで注文を取るのは出来るだろうか。
「次男にはウエイターをさせてみたいな。出来るかな?」
そう話すなり、A子ちゃんママ、C子ちゃんママは即座に「ダメよ!」「次男君はダメ!」と厳しい口調で返してきた。

「ええ~~。そ、そんな~~。」
情けない声を出す私に、いつも冷静なB君ママが話し始めた。

「あのカフェはB型だよ。次男君は、まずは一般就労にチャレンジしなくちゃ。賃金が全然違うもの。そしてグループホームで自立の練習して独り立ちを目指すのよ。」

テーブルの向こうでA子ちゃんママ、C子ちゃんママが大きくコクコクと首を振る。

「うん、、分かった、、、でも一般就労でうまくいかなかったら?」
私の問いかけに、優しい口調に戻ったC子ちゃんママが言った。
「次男君のウエイター姿、きっと可愛いだろうね。」

もうすぐ障碍者手帳が取得できるはずだ。
それを利用して、一般就労させよう。
もしも社会の荒波に耐えきれず心折れてしまった場合は、、
その時は、次の穏やかな居場所を捜せばよい。

A子ちゃん、B君、C子ちゃんにも、良い居場所が見つかりますように。

ご訪問ありがとうございました。


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ピッカピカ施設 2

3階グループホームの見学を終えると、大きなエレベーターに乗って1階へ移動。
そこには、この施設の目玉であるカフェとパン工房があった。

道路に面したカフェは広くて明るい。
テーブル席の他、窓に面したカウンターもありおしゃれな造りとなっている。
オープン間近という事で、飲み物のメニュー、価格表も完成していた。

みんな感心していると、工房から良い匂いが漂ってきた。
パンが焼き上がったらしい。

(もしかして、焼き立てパンが食べられる???)
先程ランチを食べたばかりだが、焼き立てパンは別腹。
そう期待したのは私だけではなかったようだ。

「あの~、あのパン、買えますか?」
遠慮しがちに質問したのはA子ちゃんママ。

「はい、どうぞ。」という答えを期待していた私達に、職員さんは申し訳なさそうに言った。
「すみません。まだ試作品なので、、、」

「ああ、残念、、」

気を取り直して次の部屋へ移動。
そこは小さいながら、水耕栽培を行う部屋であった。
職員さんたちが植えた水菜が、美味しそうに育っていた。

「2階の作業室、1階のカフェ、パン工房、水耕栽培室が就労継続支援B型になります。」
B型の定員は30名だという。
こちらはまだ余裕があるそうだ。

これで見学はおしまい。
焼き立てパンに未練を残しながらも、私達は職員さんにお礼を言って施設を出た。

「あのパン、残念だったね。どこかでお茶して帰ろうか?」
B君ママの提案に従い、私達は小さな喫茶店に入った。

3に続く。

ご訪問ありがとうございました。


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ピッカピカ施設 1

支援級時代のママ友たちとのランチ会は、私の楽しみの一つである。

幹事ママからメールが来た。
「市内○○町に新しい施設が出来ました。今ならオープン前見学ができます。ランチの後、見に行きませんか?グループホームも併設されています。」

グループホームには大いに興味がある。
他のメンバーも賛同し、みんなで見学に行く事になった。

新築だけあって、その3階建ての建物はピッカピカに輝いていた。
窓もたくさんあって、日当たりがよさそうだ。
そこそこ大きな道路に面し、周りにはマンションが多い。

施設に入ると、案内の職員さんがにこやかに待っていてくれた。
「まず2階からご案内いたします。」

2階は作業室が3つ。
そのうちの2つは壁が可動式になっていて、繋げるとかなり大きな部屋になる。
パーテーションも用意されていた。

その隣は生活介護室。
保健室、スヌーズレン室、浴室などもある。
ただし、浴室はあくまで緊急用(汚れてしまった時用)で、入浴サービスは行わないという。

次は3階のグループホーム。
グループホームに入るためには、カードキーが必要になる。
男子棟、女子棟共に定員4名。

案内された女子棟の玄関を入るとすぐ、広々としたリビングダイニングキッチン。
4つの個室は窓もあって明るい。
お風呂も脱衣室も我が家より広く、トイレは2つ。
なんだか私が入居したくなってきた。

「グルームホームの申し込み状況はいかがですか?」
私の質問に職員さんは、「はい、お陰様でお試し入居の申し込みは、男女とも定員に達しております。」と答えた。
「ああ、、、そうでしょうねぇ、、」
「本当に綺麗で居心地良さそうですものねぇ。」
私達は納得して頷いた。

2に続く。

ご訪問ありがとうございました。


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最後の文化祭

最近よく耳にする言葉。
それは「平成最後の○○」
それを聞くたびに、一抹の寂しさを感じる。

進学をしない次男にとっても、「最後の○○」はたくさんある。
体育祭もそうだったし、先日行われた文化祭も最後であった。

体育祭では応援団の一員として張り切っていた次男。
文化祭ではどうかな?と見守っていたが、特に大きな役に付いたわけでもないらしく、「その他大勢」の定位置に収まっていた。

基本真面目なので、時間にはちゃんと自分のブースには存在している。
積極的な子達がブースをアピールする中、邪魔にならないようにひっそり存在している感じ。
時々指示をされると素直に従う。

「やあ、頑張ってる?」と声を掛けると照れ臭そうに笑った。
夫は「まあ、あれが精一杯なんだろうな、、」とため息をついた。

とても混んでいたので、私達は早々に引き上げた。
帰宅した次男の話を聞くと、自分の休憩時間には他のブースをいろいろ回ったり、食事も楽しめたようだった。

とにかく体育祭、文化祭という2大行事が無事済んでホッとした。
これからも「最後の○○」は続く。
その一つ一つを大事にしていって欲しいと思う。

ご訪問ありがとうございました。


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近未来風施設 3

屋上菜園でも裏の畑でもない。
しかし窓の無いその部屋には、確かに緑があふれていた。

「わぁ~」「すごい!」
参加者たちから声が上がる。
職員さんは誇らしげな表情で説明を始めた。

この照明はLEDで、朝になると点灯し夜になると消灯されるようコンピューター制御されている。
温度も適温である。
虫が発生することもない。
水やりも自動的にされるようになっているので、土、日、休日出勤も無い。

私は夏休みに見学に行った農園を思い出した。
あれは暑かった!
でもここなら、どんなに暑い日でも寒い日でも快適な環境の下で仕事ができる。

部屋の見学の後、再び理科室のような部屋に戻り質疑応答。
質問をしたのは当事者たちであった。
ここではさすがに次男は発言無し。
その後アンケートに記入して(当事者のみ)、見学会は終了した。

入って来た扉から外に出てその建物(コンテナ)を振り返ってみた時、私は昔見た古い映画を思い出した。
その映画は「サイレントランニング」というSF映画である。
あらすじを書くと長くなるので省くが、宇宙を漂う巨大ドームの中、一人(一台?一匹?)のロボットが、黙々と植物の世話をしているラストシーンが印象に残っている。

もしこのコンテナが宇宙に向かって発射されたら、、などとあり得ない事を考えてしまった。

次男に感想を聞いてみる。
「そうだねぇ、、、楽なような気もするけど、農業してるって感じじゃないねぇ、、、」
真っ当なご意見である。
このような施設も良いが、若いうちは汗水たらして農業する方がいいのだろうか。
迷うところである。

ご訪問ありがとうございました。

ご訪問ありがとうございました。


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近未来風施設 2

施設職員の指示通り、私は次男の後ろに立った。
第4グループは、予想通りおばさんが男の子の後ろに立つ。

さて第2グループは、、
さっと椅子から立ち上がり後ろに回ったのは、若い女性のうちの一人であった。
おじさん二人と若いお姉さんは座ったままだ。

そして、まるでだんご3兄弟のような第3グループ。
立ったのは、一番あどけない感じに見えた三男キャラのお兄さんであった。

(おお、そうだったのか、、)
謎が解けたところで作業開始。

この施設で行われているのは植物栽培である。
体験では、それに関する2種類の作業が行われた。

作業は簡単なのだが割と細かい。
不器用な次男の手付きは全くもって危なっかしい。
職員さんたちは、作業の様子をメモしている。

(ほら、そこ!ちゃんと押さえて!)
(道具が回って来たら、渡してくれた人にちゃんとお礼言わなきゃダメでしょう!)
などなど言いたいことを必死で抑えつつ、作業を見守る。

幸い大きなミスも無く作業は終了。
ホッとしている所に職員が声を掛けた。
「まだ時間があるから、もう一回体験してみたい人いる?」

「はい!」「はい!」元気よく何本かの手が挙がった。
その中に次男の手もあった。

(うそでしょう~~~!)
そんな私の心の叫びを知る由もなく、次男はやってみたい作業を1種類選んで取り組み始めた。
職員さんたちは再びメモメモ。

相変わらず不器用だが、それでも一回目に比べるとかなりマシになっているような気がする。
本人もそれを感じたのか、「はい!出来ました!」と職員さんに掛ける声は、一回目よりもはつらつとしていた。

今度こそ本当に体験作業は終了した。
次は、実際に植物を育てている場所の見学である。

前回強調した様に、この建物には窓がない。
植物の成長には光が不可欠である。
ここの植物たちはどのように育てられているのか。

正面からでは分からなかったが、実は屋上があるとか?
後ろが畑になっているとか?

もうひとつの謎が明かされようとしていた。

ご訪問ありがとうございました。


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アウイナイト

Author:アウイナイト
ユニークな子供達のおかげで、今まで見えなかった世界が見えてきました。
内気な私ですが、前向きに生きていきます。

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