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医療ルネサンス 着床前検査 5

シリーズが終了したので今日は感想を。

技術や科学の発展は、人を諦めから遠ざける。

世界で初めて試験管ベビーが誕生したのは1978年であった。
それは不妊に悩む夫婦に明るい希望を与えた事だろう。
それ以前は、子供が出来なければ諦めるしかなかったのである。

では、子供が出来ないのは不幸な事なのか。

その事実を不幸と取るかどうかは、その夫婦の生き方による。
子供のいない人生を二人で楽しめるようにする。
養子をもらう、里親になる、など人生を輝かせる方法はいくらでもあるはずだ。
私も5年以上子供が出来なかったが、その期間はアルバイト、習い事、旅行などで楽しい思い出ばかりである。
ちなみに、特に不妊治療は行っていない。

日本産科婦人科学会は、PGSを「命の選別につながる懸念がある」として指針で禁じている。
随分回りくどい表現をしているが、これは不妊に悩む人たちに考慮しているからであろう。
PGSは染色体異常の無いものだけを選んでいるのだから、「命の選別そのもの」ではないのか。

染色体異常のある受精卵の多くは、元々生まれてくる力が弱いかもしれない。
しかし確率は低くても、この世に誕生できた受精卵もあったかもしれないのだ。

今のところ検査するのは染色体だけらしいが、この先遺伝病などの検査項目が増えてくることも十分予想される。
そうすれば、犠牲になる受精卵が増えてくるかわりに、健康な子供を持てる確率が高くなってくる。

人間は欲望をかなえるために技術力を高めて理想の世界を作ろうとしているのか。
その先にあるものは本当にユートピアなのか。
得体のしれない不安を感じる。

ご訪問ありがとうございました。


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医療ルネサンス 着床前検査 4

シリーズ最終回
「命の選別」に様々な意見

体外受精による受精卵のすべての染色体を検査し、異常の無いものだけを子宮に戻す着床前スクリーニング(PGS)を社会に認めてもらおうと、9月に患者会が結成された。
PGSは、米英など40か国以上で認められている一方、日本では命の選別につながる懸念があるとして、日本産科婦人科学会が指針で禁じている。
約400人の患者会は、指針に反してPGSを続けて6月に3年間の会員停止処分を受けた大谷レディスクリニック(神戸市)の元患者たちが多くを占める。

この背景には、新型出生前検査(NIPT)が2013年4月から臨床研究として行われていることも関係してる。
NIPTは、妊婦の血液で胎児の染色体異常を高い精度で調べる。
今年3月までに4万4645人が受けており、胎児に染色体異常があると診断された94%は人工妊娠中絶を選んでいた。
不妊治療専門のIVF大阪クリニック院長は、「中絶のダメージは大きい。中絶の伴うNIPTを認める一方、それを伴わないPGSを認めないのは矛盾する」と指摘する。

生殖医療そのものへの批判もある。
「神経筋疾患ネットワーク」代表は「命の質を選別する事は誰にも許されない。NIPTもPGSも障碍者の存在を否定するものだ。命の価値に変わりはない」と話す。

同学会は2月、PGSの臨床研究を始めたと発表した。
流産率が下がり、妊娠率を高めるかどうかを検証する。
流産を2回以上するなどした100組の夫婦が対象である。

学会の倫理委員長は、「研究結果を基に倫理的な妥当性も踏まえ、日本でも実施できるようにするかどうか検討したい」と話している。

以上、まとめ終わり。

感想はまた後日に。
ご訪問ありがとうございました。


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医療ルネサンス 着床前検査 3

シリーズ4回目は、「障碍者の幸せ 議論不足」

ここで取り上げられたのは、東京都に住む26歳のダウン症女性である。
ヒップホップを10歳から始め、2016年のリオパラリンピックでは閉会式でダンスを披露したという。
平日は大手ファミリーレストランで準社員として働き、時給は健常者と同じ水準。

厚生労働省が昨年まとめたダウン症のある人への意識調査では、9割以上が「毎日幸せ」と感じているそうだ。

ダウン症専門外来を持つ埼玉県立小児医療センターの大橋医師は、PGSについて「技術の発展は止められない」としながらも、普及にあたっては慎重に進める事を求めている。
大橋医師は、「就学、就労、親亡きあとの暮らしなど、障碍者が幸せに生きられる社会にするための議論が足りない。
そうした議論がないままPGSの技術が広がれば、障碍者は受精卵の段階で排除すべきだ、などの風潮が広がる恐れがある。」と指摘している。

以上、まとめ終わり。

ダウン症の人達の9割が、毎日幸せを感じているとは知らなかった。
ちょっと調べてみた。
12歳以上のダウン症のある人、852人が回答した、との事である。
「毎日幸せに思う事が多い」と答えたのが、「はい」と「ほとんどそう」を合わせて91.8%になった。
さらに「父母や周りの人が、自分を大事に思ってくれていると感じる」のは、94.4%。

では、日本には一体何人のダウン症の人がいるのか。
あるダウン症関連のブログによると、2016年時点で5万人くらいらしい。
852人は5万人の1.7%である。

一口にダウン症と言っても、その程度はさまざまである。
アンケートの意味を理解し、きちんと自分の考えを反映できたという事は、比較的軽度のダウン症であったと推測する事も出来る。

障碍者の幸福度は、社会の成熟度に深く関わっているのではないか。
今の社会の状態は、人間の精神面の成熟度よりも技術の発展が進んでいると感じている。
この逆転が、色々なゆがみや問題を引き起こしているように思えてならない。

ご訪問ありがとうございました。


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医療ルネサンス 着床前検査 2

今日はシリーズ3回目。
予想通り障碍者問題を絡めて来た。

一切の感情を排除し、記事をまとめてみる。

川崎市に住むC子さん夫婦に、2007年長女が誕生した。
長女はダウン症。
夫婦は長女を大事に育てる。

そんな夫婦の生きる目標は、「障碍の有る長女が幸せな人生を送れること。」であった。
そして、自分たち親亡きあと、長女が困った時に助けてくれる子を望む。

2008年、C子さんは妊娠した。
妊娠17週の時、羊水検査の結果おなかの赤ちゃんにダウン症があると診断されて、その子をあきらめた。

長女を産む前に2度の流産があり、続けてのダウン症。
その理由を知るために夫婦は検査を受ける。
その結果、一部の染色体同士がくっつく「ロバートソン転座」が夫にある事が分かった。

2011年、夫婦はPGSを試みる。
受精卵17個のうち、染色体に異常の無かった5個を凍結する。
それを順次子宮に戻し、13年に次女、14年に三女を出産した。

以上、まとめ終わり。

C子さん夫婦は、PGSの技術を借りて計画を達成させた。
ひとつの命と12個の受精卵の犠牲と引き換えに。
異常の無かった受精卵の残り3個はどうするのだろう?
重い、、、、

ご訪問ありがとうございました。


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医療ルネサンス 着床前検査 1

12月5日より、読売新聞医療ルネサンス、着床前検査、5回シリーズが始まった。

このシリーズで取り上げられるのは、PGSと呼ばれる技術。
PGSとは、「体外受精による受精卵のすべての染色体を検査し、異常の無いものだけを子宮に戻す着床前スクリーニング」である。

PGSは、流産を防いだり子宮に移植できた受精卵の妊娠率を高める可能性がある一方、命の選別につながる懸念があるとして、日本産婦人科学会が指針で禁じている。
この指針に反する形で実地を公表しているクリニックは、今回の記事に出ている神戸市の大谷レディスクリニックを含めて2施設あるそうだ。

1回目ではこのPGSで2番目の子供を授かった(造った?)A子さん、2回目では30差で結婚、35歳より一般的な不妊治療開始、42歳からPGSを試みるもまだ努力が実らないB子さんを取材している。

今のところ不妊が主らしいが、命の選別については障碍者問題にも関わってくるので注目していきたい。

ご訪問ありがとうございました。


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アウイナイト

Author:アウイナイト
ユニークな子供達のおかげで、今まで見えなかった世界が見えてきました。
内気な私ですが、前向きに生きていきます。

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