FC2ブログ

おじいちゃんはどこにいる?

もうすぐ義父の法事の予定であった。
しかし、突然夫が言った。
「法事、中止になったから。」

私はドキッとした。
まさか義母の調子が悪いのではないだろうか。

理由を聞く私に夫はボソッと答えた。
「位牌が見つからないんだって。」

???

前回の法事の時には、ちゃんと位牌は存在していた。

その後、同居していた義母と義兄は折り合いが悪くなり、実家を処分して一人暮らしをしている。

「引っ越しの時、どこかにいっちゃったの?」
「ああ、多分ね。」

「引っ越ししたのはかなり前じゃない?今まで気が付かなかったの?」
私は呆れた。

「法事があるから準備しておくよう確認したんだよ。そうしたら、どの段ボールに入っているか分かっているから大丈夫、と言っていたんだけどね。」

「そこに入っていなかったんだ、、、、」

私は無神論者であり、普段は死んだ人間の魂の行方など興味は無い。
でも、「おじいちゃんの魂はどこにいるのだろうか?」と考えてしまった。

お墓の中?位牌の中?それとも霊界とか天国と言われる場所?
でも位牌を作るのは仏教徒だけだろうし、、、、

私の両親の位牌は我が家にあり、私は毎日手を合わせている。
単なる習慣だが、その時間には確実に両親を思い出す。

亡くなった人の魂(らしきもの?)は、思い出の中に存在するのではないか。

私の父は、婿殿にも孫にも会えずこの世を去ってしまった。
夫と長男は釣りが好きである。
釣りは、私の父の趣味でもあった。
以前、そんな父の思い出話をしていたら、夫が「残念だったね。ご一緒したかったな。」と言ってくれた。
長男も「僕もおじいちゃんに会いたかったな。」
釣りには無関心な次男も負けじと「僕だって会いたかったよ。」

直接会う事は叶わなかったけれど、父の魂は私の思い出話を通して婿殿や孫にも存在していると思う。

義父も同じである。
たとえ位牌が行方不明でも、私達はいつでも穏やかで優しい紳士であった義父を忘れる事は無い。

とはいえ、今後の事を考えるとやはり無いよりあった方が良い。
夫は近いうちに義父の位牌捜索の為、義母の住む2DKのアパートへ行く。
私も同行しようかと申し出たが、「恥ずかしい。」と断られてしまった。
見つかるといいね、おじいちゃん。

ご訪問ありがとうございました。


発達障がい児育児 ブログランキングへ
スポンサーサイト



義兄のおかげ 2

義兄は会社を休みがちになった頃からいろいろ検査を受け、長男が小学校低学年の時に「アスペルガー症候群」である事が分かった。
義兄が会社を辞めて、義母は私達の子育てに口出しをしなくなった。
あれだけ「お勉強」に熱心だったのに、孫達にその言葉を掛けた事は無い。

次男が「精神発達遅滞」「自閉症」で特別支援学級に進む、と告げた時、観念したような表情を見せながらも「そう、、もう小学生ね。おめでとう。」と笑ってくれた。
もしも義兄が自分の特性に気付かず無理をしていたら、次男の障碍も支援学級行きも認めず「育て方が悪い!」と私が責められていたと思う。

結婚する前に義母は、亡くなった私の父の病気について尋ねた。
「親戚の中で、同じ病気で亡くなった人はいる?」
私が「いません。父だけです。」と答えると、ホッとした様に「こんなこと聞いてごめんなさいね。でも、遺伝は怖いですからね。結婚する以上聞いておかないと。」と言ったのだ。

発達障碍の遺伝性について確立されてはいないが、「多少はあるかな?」というのが一般的な感覚だと思う。
次男の障碍を聞いた時、義母は私に言った「遺伝は怖い。」の言葉を思い出しただろうか。

あれから現在に至るまで私の子育ては大変な事も多かったが、義母の干渉を受けずに済んだのは幸運であった。
夫はもう、出掛ける時に仕事の本を持ち歩く事は無い。
彼も、お荷物のように感じている義兄のおかげで義母の呪縛から解き放たれたのだ。

ご訪問ありがとうございました。


発達障がい児育児 ブログランキングへ

義兄のおかげ 1

先週の事。
義兄から夫に「具合が悪い。」と連絡があり、夫は「週末に行かなくちゃいけないかも、、」と言っていた。
幸い金曜日に「回復した!」とのメールが入り、夫は行かずに済んだ。

義母と義兄はお互いもう会いたくないらしく、2人とも具合が悪くなると夫を頼る。
義母はもう年なので仕方ないとしても、自分とあまり年の変わらない義兄の事は相当負担に思っているらしい。

でも、私は密かに義兄に感謝している部分がある。

結婚して間もない頃に夫の実家に遊びに行った時、義母は夫に「ちゃんと勉強してる?」と聞いた。
私は耳を疑った。
成人して社会人となり、結婚して世帯を持った夫に対して「勉強してる?」って???
そして一つの疑問が解決した。

夫は出掛ける時に、必ず仕事に関する本を持ち歩いた。
旅行にまで持って行こうとするので「重いし遊びに行くのだから必要ないでしょう?」と私が言っても「でも、無いと落ち着かないんだよ。」と譲らなかった。
それは、「常に勉強していなければならない。」という義母の呪縛だったのだろう。

長男が生まれた時も、義母は嬉しそうに抱っこしながらも夫に「ちゃんと勉強させるのよ。」と言っていた。
それを聞いて「ヤレヤレ、、、先が思いやられるな~」とうんざりしたものだ。

義兄の精神状態は長男が生まれてから悪化して、会社を休みがちになった。
しかし、長男の事は本当に可愛がってくれた。
少し大きくなって伯父さんに懐き始めると、「今は長男君だけが心の支えなんだよ。」とまで言った。

その優しさの一方で、実家ではかなり荒れることもあったようだ。
そしてますます会社に行かなくなり、ついには辞職してしまった。

2に続く。

ご訪問ありがとうございました。


発達障がい児育児 ブログランキングへ



義母からの電話

昨日久しぶりに、一人暮らしをしている義母から固定電話に連絡があった。
普通なら夫の携帯に電話が入るのだが、夫が遠方に出張の為、うちに電話してきたのだ。

挨拶の後、用件はすぐに済んだ。
特に緊急でも重要でも無い用件である。

「はい。では帰りましたら伝えておきますね。」
そう言って電話を切ろうとした私に、義母は「地震怖いわねぇ、、」と話を続けてきた。

これは長くなる。
そう思った私は観念してソファーに座った。

案の定義母は、地震が怖い、どこに行っても地震や原発があるから日本は怖くて嫌だ、と言い出した。
しかも同じような話が延々と続く。
そう言われても。

日本列島は、四季がはっきりしていて自然豊かな土地である。
古来より私たちのご先祖様は、その豊かな自然の恵みを受けて暮らしてきた。
しかし、時にその優しい自然は豹変する。
揺れ動く大地、火を噴く山、襲い来る大津波を経験しながらも、ご先祖様たちはこの日本列島で生きてきたのである。
日本が嫌というならば、、、

「いっそ外国行きますか?」
私は明るく言った。

「でもねぇ、、私、飛行機や船に乗るの嫌だし、、言葉が分からないし、、テロも怖いし、、」
そしてまた、飛行機は落ちるし船は沈むし、いきなりテロはあるし、、などと話が続く。

「じゃあ、宇宙ステーションにでも行っちゃいますかぁ?」
さすがに止めておいた。

そして、義母が可哀想になって来た。
あの悲惨な戦争、それに続く困難の時代を生き延びた義母も、もう80半ばである。
この世で過ごせる時間は、あとどの位であろう。
毎日怯えて暮らすなど、あまりにも悲しすぎる。
夫が帰って来たら、義母の今後について話し合った方が良いのかもしれない。

「そういえば、○○(夫)はいつ帰ってくるの?」と話題を変えてきた。
チャンスである。

「もうすぐ帰ってきますよ!お土産が楽しみですね!お届けに伺いますよ!」
私は、精一杯弾んだ声で言った。
遊びで行ったわけではないので、お土産はあまり期待できないのだが。

「あら!そう?」
途端に義母の声も高くなる。
「私、こう見えても結構忙しいのよ。病院にも行かなくちゃいけないし、ロコモ体操教室にも通っているの。来るときは前もって連絡頂戴ね。」

え?
先程まで暗い声で話していたのに、急に元気になったみたい。

どんなに科学が進歩しても、人類はまだ、たった1分先の未来の予知さえ出来ない。
本当に1分後の未来は来るのだろうか。
誰にも分からないのである。
しかし、人はいとも容易く様々な約束事をする。

心配したけれど、きっと義母は大丈夫。
いろいろ約束をしている。
口ではネガティブな事を言っても、自分が住む日本に、そして自分自身に未来があると信じているのだから。

ご訪問ありがとうございました。


発達障がい児育児 ブログランキングへ

夫とその家族

私の夫は、一つ年上の真面目で温和な会社員である。
お酒が入ると妙な踊りを踊ったり、次男にちょっかいを出して、私に叱られてしょんぼりするお茶目な一面もある。

義父は他界し、義母と義兄は健在で、それぞれ一人暮らしをしている。

義母は若いころは(すごい)教育ママだったと聞くが、今ではすっかり丸くなり、優しいおばあちゃんになった。

義兄は独身で、うちの子供たちをとても可愛がってくれる。
どうやら義兄はアスペルガーらしいのだが、詳しく聞こうとすると夫は「よく分かんないんだよ。」と言葉を濁す。

この3人の関係は複雑で、夫は義母、義兄ともうまくやっているが、義母と義兄はここ数年会っていない。
現在一人暮らしの大学生の長男が家に帰ってくると、別々に会わなければいけないのでちょっと面倒くさい。

義母ももう80歳を過ぎた。
親子なのに、お互いを憎んでいるなんて悲しすぎる。
義母が心身ともに元気なうちに和解できるよう願っているが、そう簡単なことではないのだろう。




ご訪問ありがとうございました。



発達障がい児育児 ブログランキングへ

プロフィール

アウイナイト

Author:アウイナイト
ユニークな子供達のおかげで、今まで見えなかった世界が見えてきました。
内気な私ですが、前向きに生きていきます。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる